清盛、厳島神社を造営する

厳島神社/広島県廿日市市

厳島神社と清盛のかかわり

厳島神社

言わずと知れた広島県の世界遺産・厳島神社。ここもまた清盛に深いゆかりのある場所です。保元元年(1156年)清盛39歳の時に高野山根本大塔の再建工事が完成し、その際どこからか老僧が現れて厳島神社の修理をしろと勧められた話を覚えていますでしょうか?
清盛はそれを何年経とうが忘れはしませんでした。

4年後、初めて清盛は厳島神社に参詣します。平家の更なる繁栄を期して祖父である正盛が開始し、父の忠盛も携わった日宋貿易、これを拡大しようとした清盛にとって、厳島神社は日宋貿易航路の守護神でもあったのです。

平家一門の厳島神社参詣は年々頻繁になっていき、その海上航路がそのまま日宋貿易への航路となりました。音戸の瀬戸の開削もまたその事業の一環です。

世界遺産厳島神社へ

宮島航路

JR山陽本線宮島口駅を出てすぐにあるJR西日本宮島フェリー(宮島航路)の乗り場から乗船し、宮島へ向かいます。
わずか10分の船旅ですが、途中大回りをして厳島神社の大鳥居に最接近してくれるのが、ちょっとしたみどころです。

海から厳島神社を観る

桟橋を渡り、しばらく海沿いを歩けば「日本三景碑」が。世界遺産のイメージが強すぎてつい忘れてしまいがちですが、宮島は日本三景でもあるんですよね。あとふたつは松島と天橋立です。

日本三景碑

そして宮島といえば鹿ですね。かわいらしい姿がなんともいえません。

鹿

そうこうするうちに厳島神社に到着です。神社は推古元年(593年)に市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)の神託により豪族の佐伯鞍職(さえきのくらもと)が創建し、初代神主となったのがはじまりです。

長寛2年(1164年)、清盛47歳のときです。平家一門がその繁栄を願い、厳島神社に経典を奉納します。平家納経と呼ばれ、清盛、重盛、頼盛、教盛などがそれぞれ一巻を分担する形で筆写し、奉納されました。

  • 平家納経
  • 平家納経
  • 施された装飾は絢爛豪華で、平家の栄華を今に伝えています。法華経30巻、阿弥陀経1巻、般若心経1巻、平清盛自筆の願文1巻と経箱、唐櫃からなりたち、全て国宝に指定されています

さらに4年後の仁安3年(1168年)、当時の神主だった佐伯景弘(さえきかげひろ)は平清盛の援助を得て、廻廊で結ばれた海上社殿を造営します。本殿以下37棟の本宮(内宮)と、対岸の地御前に19棟の外宮が設けられ、完成まで数年費やされました。

厳島神社

神社の社殿は数度の手が入っているものの、造営当時の佇まいを現在でもしっかり残しています。108間(275m)の長い廻廊が結ぶ社殿は、寝殿造の影響を強く受けた平安様式です。

祓殿

祓殿(はらえどの)を正面からみると、中央の軒が左右に較べて一段高くなっています。これは典型的な寝殿造の工法です。また本殿の化粧棟なども桧皮葺の屋根に瓦を積んでおり、やはり寝殿造の様式が伺えます。

本殿

本殿の前には高舞台があり、ここで舞楽が奉納されます。

本殿と高舞台

舞楽は、清盛が大阪の四天王寺から厳島神社に楽所を移して作ったのが始まりとされ、舞楽の舞台としては最小のもの。現在の舞台は天文15年(1546年)に神主の棚守房顕(たなもりふさあき)によって作られました。

反橋

こちらは反橋。重要な祭事の折に勅使がこの橋を渡って本社内に入ったことから「勅使橋」とも呼ばれました。現在の橋は、弘治3年(1557年)に毛利元就、隆元によって再建されたものです。

  • 清盛神社
  • 清盛神社
  • 厳島神社の西側に広がる「西の松原」と呼ばれる突堤の先に鎮座する社。清盛の没後770年を記念して昭和29年(1954年)に神社が創建されました

清盛神社創建の前年には清盛の遺徳を偲び、命日とされる3月20日前後に春の恒例行事として宮島清盛まつりが開催されています。平安衣装をまとった武将や修験者、公達、白拍子たちによる平家一門の参詣行列が、宮島桟橋前広場から清盛神社まで練り歩きます。

宮島清盛まつり

清盛神社のある西の松原の山側には土産物店が立ち並んでいます。その一角にある宮島歴史民俗資料館の向かいは小高い丘になっています。このあたりを「経の尾(きょうのお)」と呼び、経塚があります。

  • 清盛塚
  • 清盛塚(経塚)
  • 清盛が平家一門の繁栄を祈願して、経文を一個の小石に一字ずつ書いて埋めたと言われています(一字一石経)。昭和19年(1944年)に一部が発掘され、経典を納めるための銅製の容器や経筒、刀片が発見されました

大正時代あたりまではこの近辺では経文の書かれた小石が見つかることがあったそうですが、なんでも石や木をここから持ち出すと祟りがおきるんだとか…くわばらくわばら。

厳島神社の造営後、清盛は新たな活躍の地となった神戸でさらなる躍進を見せますが、それはまた次のお話で。



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  • 厳島神社
  • 住所 広島県廿日市市宮島町1-1
  • 電話 0829-44-2020
  • 開門時間 6時半~18時(冬季~17時)
  • 見学料 大人300円、高校生200円、小中学生100円、幼児無料
  • 交通 JR山陽本線宮島口駅から船で10分で宮島桟橋。宮島桟橋から徒歩10分


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